漆、金粉/合成樹脂、黒呂色仕上げ、平蒔絵
ARTWORK INFORMATION
作品情報
-
コンセプト
球体関節人形シリーズは、感情の救い手として原型から製作しています。月子ははじめに作った、作者の陰の感情の人形です。対になる存在として陽子を同時に製作しています。
模様や色遣いには人それぞれ受ける印象があると思いますが、月子の模様は作者にとって恨みや怒り、妬みなどの負の感情を感じさせます。よくないものが自分の中にあることを否定せず受け入れてくれる存在として月子が生まれました。その際、表情が邪魔になるので、顔は造形していません。どこまでも自分に都合の良い存在でいてもらうためです。月子以外の球体関節人形は、他人の感情に寄り添える存在として製作しており、どのような印象に受け取ってもらっても構わないと思っています。
今回出品している月子は2代目の球体関節人形型で製作した、いわば初代月子のレプリカですが、この2代目月子も世界に一人しか居ないオリジナルでもあります。違う型で同じデザインの人形を作った理由としては、月子のデザインが気に入っていて手放したくなかったからなのですが、結局2代目月子の造形も気に入ってしまって、もう一体月子を製作しました。動機はレプリカを生むことであるのに、完成するとレプリカでなくなったのはどういうことなのでしょうか。プロフィール
Concept
Profile